w は下品か (地/人の巻)

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「w は下品か (天の巻)」において、「w」あるいは「w w w」という表現が下品かどうか、問題を提起してから二週間と二日の月日が流れた。この間、新たに Wikipedia でも「(笑)」という項目がみつかった(ただし、『検証可能な出典がまったく示されていない』)。さらに若い友人のコメントなども参考にして結論すると、「w」は下品ではなく、「w w w」は現時点では下品とはいえない、というところである。

まず、単独の半角英字 "w" については、日本語における「(笑)」という表現を、日本の文字コードセットに対応していない BBS などで (warai) と書いていたものが省略されていったものだ。各種資料の裏付けを取ったわけではないが、2ちゃんねる以前にこれをみた記憶もある。全角英字の単独「w」についても、この略記を日本語入力モードのまま入力したもので、とくに問題はない。もちろん、2ちゃんねるでもよく見る表記ではあり、やや自他への嘲笑的ニュアンスが感じられなくもないが、それは件の匿名掲示板の特性によるものと考えてよいだろう。

つぎに、「w」を複数回重ねた表現について考える。例えば「w w w」は原点に戻れば「(笑) (笑) (笑)」もしくは「(笑笑笑)」となり、伝統的な表記ではなく「w」が独自に発展したものと見ることができるだろう。「ニコニコ大百科」によれば、2002年ごろに 2ちゃんねるでこの表現が生まれたのだそうだ。すくなくとも、「w w w」「w」の繰り返し表記の出自は下品としてもよいだろう。「ニコニコ大百科」には次のような指摘がある。

ニコニコも2ちゃんねるすら見たこともないような生粋の一般人に対して「wwwwwww」などと書くと、「こいつニコ厨かVIPPERだぜ」と思われたり、ドン引きされたり、ひどく嫌がられたり、理解してくれなかったり、こいつ挑発してるぞと思われたり、「2ちゃんねるにカエレ!」と思われたりするので注意が必要である。

また、Wikipedia においても、以下のように記されている。

この表記の受け取り方はコミュニティそれぞれの文化やそれらへの接し方などによって異なり、人によっては嘲笑や侮辱の表現と受け取られ、感情を害する恐れもあるため、不用意な利用には注意を要する。

このように、2ちゃんねるについてある程度の知識を持っているものはこの表現の使用については慎重であるべき、と指摘してる。しかしながら、現時点においてこの表現は広く流布し、起源が 2ちゃんねるにあることすら知らない、下手をすると 2ちゃんねるすら知らない「生粋の一般人」にまで広まっている。もはや一般的な表記であって、目くじらを立てる方がおかしいのかもしれない。

2ちゃんねるにもユーザの減少など、衰退の気配があるとも聞く。「w w w」は一世を風靡した匿名掲示板の忘れ形見となるのかもしれない。私としては「不用意な利用には注意を要する」表現として受けて止めつづけるイヤな形見だが。

正確を期すると面倒なので、「半角」「全角」という旧弊表記を用いました。

作成: 2011-07-25 15:35:56.0更新: 2011-07-25 16:45:43.0
http://museo-anonimo.jp/nanban/?id=1012,http://museo-anonimo.jp/nanban/tr/1012