JSF (ロッキード・マーチンの方)

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F-22ロッキード・マーチン F-22
X-22ボーイング X-32
F-35Cロッキード・マーチン F-35C

2001年に JSF (Joint Strike Fighter) 概念実証機、ボーイング X-32 とロッキード・マーチン X-35 から X-35 が選ばれた。F-22 の単発版にしか見えない X-35 より、「顎が外れたの?」「笑ってるの?」とも言われた醜い X-32 の方が好きだったのだが、垂直離着陸方式や概念実証機にはなかった水平尾翼が低率生産型では生えてくるなど設計の確かさとしてどうよ、というところもあったので、これには納得するとして 、しばらく納得できなかったのが X-35 から F-35 になったという制式名称の問題だ。

本当は XF-23 の次に採用された戦闘機なのだから、F-24 となるべきところだ。あるいは、概念実証機の段階で実験機 X から F に替え、XF-24 と XF-25 にすべきである(この場合、X-35 が F-24 になるか F-25 になるかは定かでないが、主契約社のアルファベット順で行っても 実験機ナンバーの順から考えても F-25 になるんじゃないか)。ところが X-35 からそのまま番号を引き継いで F-35 だ。F-14 から F-18 まで、きちんと番号順に開発された機体を見て心ときめかせてきたかつてのヒコーキ少年としては納得できない。いきなり 10以上とんじゃダメじゃないか、と思う。

しかしながら、F-13 と F-19 は欠番となっている。13 はアングロサクソンの忌み数で、F-19 は F-18 の次の戦闘機を作ったノースロップがきりのいい数字を欲しがったからだとされている。日系アメリカ人を考慮すれば 4 が、ラテン系なら 17 が忌み数で欠番になるはずだ。13 を欠番とするのは「政治的に正しくない」けれど当時のアメリカはホワイトでアングロサクソンでプロテスタントな国であり、そのうえ PC はまだ発明されていなかったからしょうがない。19のほうはあのアメリカがそんな理由で欠番をつくるはずはないから実は秘密のステルス機 (後の F-117) の番号じゃないかとさえ言われたものだが、どうやら本当にノースロップの商売に協力しただけのことらしい。

こうしてみると、昔からきちんと連続した番号を振っているということではなく、恣意的な番号づけらしいということも見えてくるし、戦闘機以外の輸送機や汎用機なんかでも民間モデル番号を流用したケースもあった。ならば、制式番号は必ずしもきちんと連番でなくてもよいのだろう。

それでも納得できないところはあるのだが、「次の戦闘機は F-36 になるのか」という当たり前の疑問を検討してみると連番に拘る意味がないのかもしれない。冷戦華やかなりし状況が続いていれば、今頃はとっくに F-22 に打ち勝つための東側の戦闘機が配備され、それに対抗する戦闘機も出現していただろう。しかし、「ソビエトは遠くなりにけり」の21世紀にあっては次が見えない。UAV という方向性は見えているのだが、例えばそれが軍用機の主力になったとして、F にならないだろうと思う。そう、F-35 の次の制式番号が何か、ではなくて次の制式番号が必要か、という次元の問題なのだ。

近々に次を作る予定があれば、番号の連続性についても気を配るかもしれないが、そうでなければ「22の次が35なんておかしいよぅ」などと泣き言をたれるマニアは放っておいて、「混乱を避けるため」X-35 ⇨ (XF-35) ⇨ F-35 ってことでもいいんだろう。

そうはいっても、F-35 の次の戦闘機が私が生きているうちうちに作られればいいんだが、と冷戦期の開発競争を知る元ヒコーキ少年は願うのであった。


作成: 2012-10-26 12:42:58.0更新: 2012-10-26 22:32:05.0
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