2012年・写真お蔵出し(4) 盛岡逍遥

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盛岡市内・北上川
盛岡市開運橋より北上川を望む。この界隈のビジネスホテルに宿泊した。 北日本銀行本店
〽北日本/北日本/北日本はどこにある/北日本はここにある (GONTITI「北海道はどこにある」の節で)

新幹線を愛でつつ向かった先は四半世紀ぶりの盛岡である。おおよそ25年前の東北行では、盛岡を通過して二戸に向かったため、盛岡そのものの印象がはなはだ薄い。もしかすると濃い薄いの問題ではなく、忘却の彼方にあるだけかもしれないが。

それでも、はっきりと訪れた記憶があったのは盛岡城址であったので、今回も訪れることにした。すると、途中に「北日本銀行」が。

富山県民を除く日本人にとって、北日本・岩手県に北日本銀行があることになんの疑問も抱かないだろう。千葉生まれの私にとってもなんの問題もないのだが、富山ネイティブの多くの人々にとっては驚き、または葛藤をもって迎えられることなのである。富山県は「北陸」に属する。しかし、単純に「陸」を「日本」に置き換えてよいわけがない。しかし、1940年に国策にしたがって富山日報・高岡新聞・北陸日日新聞・北陸タイムスの4社が合併した新聞社が北日本新聞を名乗った。「北陸」の名のつく二紙のいずれかを継承したかのような印象を避けるためだったのだろうか。これが富山県民の「北日本=北陸」または「北日本=富山」という誤解の始まりであったと思われる。北日本新聞は、事実上の県民紙だし、1952年には系列ラジオ局の北日本放送ができ、さらに1959年にはテレビ放送も始めたからその「北日本」という名前の影響力は半端なく、さらに「北日本」が浸透することになった。

もちろん、富山県民も「富山は北日本じゃない」ことは理解している。全国天気予報の「北日本」が北海道・北東北をあわせた地域を指すことをちゃんと分かっているのだ。それでも「富山以外の日本では富山は北日本じゃないけれど、富山では富山は北日本」という葛藤の中にあるものと思われる。富山に北陸銀行の本店はあっても、「北日本銀行」の本店が盛岡にあるということは、富山ネイティブにとっては微妙な逆撫で感のある事実なんじゃないだろうか。

【次回「盛岡城の紅葉」につづく】


作成: 2013-01-24 12:06:29.0更新: 2013-01-25 16:00:55.0
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