西村しのぶ「一緒に遭難したいひと」

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10年一昔というから、1991年と言えば一昔半ということになる。西村しのぶ「一緒に遭難したいひと」はそんな一昔半前からものすごく間欠的に書きつがれているマンガである。ひどく間欠的なもので、単行本はまだ2巻しか出版されていない。1993年の第四話のあと、4年間の空白期間があり、こうなるとよく続いているものだと思う。

1991年と言えば、まだ携帯電話は普及していない。したがって恋人同士の連絡手段は固定電話であり、恋するオトコは通じない恋人宅の電話に夜遊びする恋人の身を案じるのである (第二話)。そんな時代がたった一昔半前。

マンガの登場人物は年をとらないのはお約束とは言え、社会や風景やファッションはどんどん変わる。マンガ家の画風だって変わってしまう。にもかかわらず主人公達はのほほんとおしゃれに生きている。そしてそのことになんの違和感も感じさせない。

「一緒に遭難したいひと」はそんな不思議なものがたりだ。


作成: 2006-01-24 21:13:01.0更新: 2006-01-24 21:13:01.0
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