編集者 青山正明

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青山正明は、ネット上で「人生なんて所詮死ぬまでの暇つぶし」という言葉の発言者として知った。別に厭世感にとらわれたり、抑鬱的な気分でその方面のサイトを見ていたわけではなく、とある "Solitary Non-Employed Person" 関連で出てきたもの。同時に、すでに故人であることも併記されていた。Wikipedia より抜粋すると、「サブカルチャーやアンダーグラウンドに精通していた。ドラッグに関する文章を書いた日本人ライターの中では、実践に基づいた記述と薬学的記述において特異。快楽主義者を標榜していた。」人物とある。

著書には「危ない薬」(1992) があり、編集者としての代表作は「危ない1号」(1995-1999) である。2001年6月に亡くなっている。

ふつうならそんな人がいたのか、で終わってしまうところだが、周囲の人を魅きつけて止まない魅力があったらしく、ライター・ばるぼら氏による「天災編集者!青山正明の世界」という「注釈付き資料集」が公開されている。2008年3月から2010年6月まで、84回にわたって大洋図書の雑誌またはウェブサイトに連載されたもので、なんらかの理由で完成していないように見える。未完とはいえ、同業者がその影響力の大きさに鑑みて記録を残す必要を感じた、その分野では一角の人物であったようだ。

そんなわけで「青山正明の世界」を読んでみた。途中でつくづくと違う世界の住人だったということがわかった。後半は本当に映画評や書評の「記録」「資料」となっていて、読むのをやめようかとも思ったのだが、読み始めると最後まで読んでしまうのは「悪い癖」である。80年代のロリコンブームで彼が編集・寄稿した雑誌を読んでいるなどの接点があるのではないかとも思ったのだが微妙に趣味の方向性が違っていたり、氏が晩年に関わっていた「金髪巨乳雑誌」の "Bachelor" はまさしく趣味が違いすぎて敬遠の対象だったりで、結局最終的な感想は「そんな人がいたのか」であった。故人と故人を敬愛する方々には申し訳ないが、平々凡々な一市民には、アンダーグラウンドの巨星は輝いては見えないのだ。


作成: 2013-05-27 10:31:36.0更新: 2013-05-27 10:31:36.0
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