キーボードの藻屑

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フロントエンド・プロセッサといえば、今では「メインプロセッサの前段処理を行う補助プロセッサ」という本来の意味で使われているが、かつては「日本語入力フロントエンド・プロセッサ」の方がパソコン系では有名で、今で言うインプットメソッド(IM)にあたる。

どさくさまぎれに Fedora 19 を導入した際に、標準の IM が ibus-anthy から ibus-kkc に変わった。最初は気が付かなかったのだが、妙に変換がうまくいかなくて戸惑っていた今日このごろであったのだ。なかでも「中黒」こと「・」の入力方法がわからなかったり、「⇨」のような記号が入力できなかったりで、なんとも不自由に感じていたのであった。

よく考えてい見れば最新技術の実験場でもある fedora ディストリビューションで、開発の終了した anthy よりも、開発中の kkc が採用されるのは当然ではあるのだが、IM などという日常的に使うものが開発熟成中となると都合の悪いことも多い。「中黒」や「⇨」も辞書登録してすまそうとしたのだが、これが登録がうまくいかないし、学習機能がうまく働いていないようだ。kkc に問題があるのか、fedora の問題なのか、あるいはもしかして次男がキーボードを折檻したおりに妙なショートカットキーを押してこれらの機能をオフにしてしまったのか定かではない。しかし、文中に「・」を入れようとして咄嗟に出てこないとストレスを感じるし、思考の流れも途切れる。とにかく何とかしなくてはならなかったのだ。

anthy に戻す手立てがないかなどと調べていると、 ibus-mozc の導入という手段があることがわかった。mozc はてっきり「もずしー」と読むんだと思っていたら、「もずく」と読むんだと。正体は Google 日本語入力なのであった。この文章はモズクを使って入力しているが、おおむね快適である。入力する端から変換候補を目まぐるしく変えて表示するので、それが鬱陶しいとも思えるが、慣れそうな気がするし、もしかしたら設定で「変換キーを押すまで変換候補を表示しない」というトグルスイッチでもあるのではなかろうか。

mozc はやはり海藻のモズクに由来しているのだそうだ。藻屑ではない。そういえば庄野真代「飛んでイスタンブール」で「風の藻屑」という歌詞があったんだけど、アジアとヨーロッパの境界では陸上に藻が生えるらしい。


作成: 2013-12-12 17:26:54.0更新: 2013-12-13 14:38:28.0
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