F-5 の謎

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軍用機評論家の岡部いさくしの Twitter をフォローしている。今日はタイ空軍の Northrop F-5E/F タイガーII の写真をリツイートしていた。

米軍の航空機の制式番号の付け方 (いわゆる命名規則) には、こちらが規則を勘違いしたものやら、規則の例外やらで楽しめるものだ。AV-8 Harrier の '8' はどこから来たのかとか。

Northrop F-5E/F

これまでそれほど疑問に思っていなかった F-5 についても、よく考えてみたら不思議なのだ。現在の米軍機の制式番号は、1962年に陸海空の3軍で統一され、空軍風に統一された。空軍の制式番号はそのまま用いることになったが、海軍機や陸軍機は番号だけではなく記号から振り直された。F(戦闘機) の場合、海軍機が F-1〜F-4、F-6〜F-11 に変更された(空軍所属の戦闘機は《当然》なかった)。

このとき、もともと海軍がつかっていた名称の番号部分をできるだけ採用して、混乱を防ごうとした。例えば、F4H が F-4 に、F11F が F-11 になったのだ。ところが、海軍の命名法は航空機の製造会社ごとに番号を振るというものだったから、番号がバッティングすることもある。2 でバッティングしたのが F2H と F2Y、3 が F3H と F3D、4 で F4H と F4D だ。バッティングしたものについては、誰が当決めたのか McDonnell 製の FnH をそのままの番号 (F4H→F-4) とした。あとは、F2Y→F-7、F3D→F-10、F4D→F-6 とした。

ここまで書いてみて気がついたのだが、F11F を F-11 に変更する都合上、バッティングした 3機種をあてはめることができる「欠番」は 5,6,7,10 の4つしかない。普通は 5,6,7 と若いほうから続けて使いそうな気もするが、なんらかの事情で 6,7,10 が用いられたのだ。

昔の米軍は、「X-35をF-24に変更したら混乱しちゃうでしょ?」などと戯言をいう頭のゆっるい組織ではなかったから、きっちりと若い番号から使おうとしたはずだ。本来、海軍機からの番号変更には 5,6,7,10 が用いられ、Northrop の タイガーII は F-10 になるべきだったのではないだろうか。XF10F あたりとの混乱を憂慮したんだろうか。その点、F3D→F-10 は退役寸前だったはずで影響が少ないと考えたとか?(確認が必要だが)。

案外「深く考えなかっただけ」という真相の可能性もあるのだが、米軍機命名規則の迷宮問題として、閑があったら追求してみたい。


作成: 2019-01-12 17:01:04.0更新: 2019-01-12 17:01:04.0
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