中央線の怪

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新宿から東京駅に行くには中央線の快速が正解であろう。逆の経路も。ところが、どうしたものか山手線に乗ってしまったり、今回はご丁寧にも大江戸線と山手線、なんて組合せを使ったりする。

もちろん、多くの場合はちゃんと中央線快速を使う。不思議なことに、総武線をつかうことは決してない。たんなる間違いであるような気もするのだが、もしかしすると幼少時の心の傷が関連しているのかもしれない。

幼い日、水道橋の歯医者に通っていた。たぶん東京医科歯科大の附属病院だったのだろうと思う。どこでどうしたものか、幼児期に歯が今よりも壊滅的な状態であったのだ。子供にとって歯医者は恐怖の対象でしかないから、それを克服したはずの今になっても水道橋を忌避するというのはありそうなことだ。

さらに、というよりもこちらが心の傷の本命なのだが、おなじく幼い日、吃音障害の治療のためにお茶の水大学にも通っていた。こちらの治療そのもので不快な思いをした記憶はない。ところが鮮烈に後まで悪夢に見たのが治療完了の成果として大勢の前で歌を歌わされた経験である。

現在の吃音障害治療がどうなっているのか知らないが、どうやら当時の吃音障害治療の成功例であったらしい。「大勢の前」がだれの前だったのかはわからない。もしかして学会が何かだったのかもしれない。はっきり記憶しているのはテレビカメラがあったことだ。

子供の記憶というものはうまくできているもので、この経験を悪夢として見ても、それが事実だったことは高校生になって親の思い出話として聞かされるまで忘れていた。おかげで未だにテレビカメラが苦手だ。撮るのは構わないのだが、撮られていると心の底がざわざわする。

この傷に関連して思い当たるとんでもない行動はいろいろあるのだが、いずれ気が向いたら書くことにしよう。

それにしても、ほんとうに中央線を意識下で拒絶しているのだろうか? たしかに中央線を使うべき経路で使わなかったことは一度や二度じゃないのだよ。


作成: 2006-03-26 23:30:04.0更新: 2006-03-26 23:30:04.0
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