早めのパブロンとインターネットという不幸

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先日ぼやーっとテレビを見ていると、今シーズンのパブロンのコマーシャルをやっていた。母娘が交互に風邪をひいて「よかったね、早めのパブロン」で全快するという定番コマーシャルである。定番なので、各シーズンの興味は「今年の娘は誰か」につきる。正確にはつきていた。

母役は竹下景子である。たしか代替わりで母親役になったのは昭和のころで、就役当時は「この年頃の娘がいるにはちょっと若すぎるお母さんなのではないか。」と思わせたものだが、まあ昭和から平成、さらに21世紀にいたってそれ相応の役どころとなってきた。時は流れるものである。

というわけで、今シーズンもパブロン母さんは竹下景子、というゆるぎない先入観をもって見ていた。違和感がある。竹下景子が若返ってる。

ひさびさの代替わりか。あれは誰だったのか。もしかして、本当に竹下景子が若返ったのではないか。それともただ単に見間違ったか。もしかしてパブロソのコマーシャルではなかったか。あるいは夢の中で見たのか。それ以降パブロンのコマーシャルと邂逅しないので謎のままである。

思えば、娘役でしっかり覚えているのは後藤久美子だけである。それ以降も旬な娘さんが娘役を演じていたと思うのだが、だれが演ったのだろう。竹下景子以前のお母さん役は誰だったろうか。まさか森光子か。空前絶後の掟破りCMと名高い「ベンザエースを買ってください。」の小泉今日子と戦って苦戦を強いられてたのはどのコンビだったのか。謎は深まるばかりである。

もちろん、インターネットで (正確にはウェブの検索エンジンで) 調べれば、たちどころに母娘を演じた女優のリストから「ベンザエースを買ってください。」の放映年まであっという間に明らかになるだろう。そもそも、今年のパブロン母さんが誰なのかも。もしインターネットがなかったら、友人知合いの記憶をかき集めるか、思い切って製薬会社に問い合わせるしかない。インターネットというのは便利なものである。

一方で、あっという間に単独で解決できてしまうというのも味気ないものである。解決できなければ、「今年パブロン母さん替ったよね?」から「娘役ってゴクミ以外に誰が演ったけ?」「竹下景子の前って誰だっけ?」でしばらく家族・友人との話題がつきないだろう。そして一部は謎のまま残るのだ。すべが明らかになってしまうというのも、味気ないものである。インターネットの不幸といえないだろうか。


作成: 2006-11-01 10:35:21.0更新: 2006-11-01 11:10:38.0
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