謹賀納豆

<< 戻る   トップ >>

年も明けたというのに、新年の挨拶もなくブログを放置してしまった。いっそのことまた半年ぐらいの休眠にはいって「暑中見舞」あたりで復帰しようかとも考えたのだが、本日、関西テレビ放送と日本テレワークの陰謀により阻止されていた納豆の入手にようやく成功したので、これを好機としてブログに復帰することとした。「きっかけはフジテレビ (系列の関西テレビ放送)!」。納豆明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

それにしても、なかなか凄まじい納豆の払底ぶりであった。陳列棚にごく普通に並んでいる分には、「納豆 ...まあ、今日はやめておこうか」と思い、せいぜい週に一食ぐらいの頻度でしか食べないものなのだが、やはり手に入らないとなると猛烈に食べたくなり、一時期は「いっそ吉野家の朝定食で...」などと考えたりもしたものだ。ええ、たぶん吉野家の納豆定食はいまだかつて食べたことがありません。それにしても、事件を起こした犯人が大阪所在の「関西」テレビ放送であるというところが納豆という食品の日本の食文化における微妙な立場において東西の対立の悲劇を妄想させる。

「その男(41) は関東に進学し、そこで納豆と出会い好物のひとつのするようになった。大学卒業後、地元の大阪に戻り関西テレビ放送(株) に就職し、順調に昇進を重ねてプロデューサーとなった。彼には悩みがあった。実家の家族のみならず、帰阪して結婚した幼なじみの妻までもが納豆を『腐った豆』と称してはばからない納豆ぎらいであったことだ。『あるある大事典2』を含めて、仕事の方はおおむねうまくいっていたが、戦後最長の景気とやらが続いているにしては会社の要求は厳しく、納豆嫌いの上司からはなにかにつけ『腐った豆なんか食っているから』と根拠もなく責められた。そんなある日、彼は高校生となった彼の娘の一言から衝撃を受ける。『お父さん、腐った豆食べてるからキライ』。彼女の祖父母、母からの教育の精華であった。このとき、彼の中でなにかが弾けた。『ならば、納豆を食わせてやる』。娘は決して太っているようには思えなかったがそこは年頃の娘らしく体重を気にし、糟糠の妻はもとより肥満気味であり、ダイエットには深く関心を寄せていた。彼は日本テレワークに流暢な標準語で指示を出した。『なにがあってもとにかく納豆がダイエットに効果があるというトピックを。それも可及的速やかに』。日本テレワークのスタッフは日頃温厚で世話にもなっていた彼の指示に仰天もしたし、『可及的速やか』という彼らしからぬ指示にただならぬ気配も感じたが、東京を本拠とする彼らは例の上司の納豆蔑視発言への反発もあり、『食べてヤセる!!!食材Xの新事実』と題したトピックを製作した」

「その男(41) は生粋の大阪人として生きてきた。関西テレビ放送(株) に就職し、順調に昇進を重ねてプロデューサーとなった。彼には悩みがあった。妻は関東の産で、某大企業の総合職として大阪に転勤してきたときに知合い、意気投合して結婚したのだが、結婚後になって妻が『腐った豆』の愛好者だと判明したのである。生粋の大阪人として、近隣のスーパーマーケットにその『腐った豆』があることすら大阪文化への冒涜としか思えなかった彼にとって妻の嗜好は裏切りであった。『あるある大事典2』を含めて、仕事の方はおおむねうまくいっていたが、戦後最長の景気とやらが続いているにしては会社の要求は厳しく、系列キー局であるフジテレビ (関東) 出身の上司からはなにかにつけ『納豆食わないから』と根拠もなく責められた。そんなある日、彼は高校生となった彼の娘の一言から衝撃を受ける。『修学旅行で (関東で) 食べた本場の納豆、おいしかった』。妻は関東人らしい鷹揚さで彼の前では決して納豆を食しなかったが、彼のいない食卓では子女に納豆を振る舞っていた。彼女の教育の精華であった。このとき、彼の中でなにかが弾けた。『ならば、あの腐った豆を滅ぼしてやる』。彼の計画は周到であった。影響力のあるテレビ番組で『腐った豆』を礼讃する。もっとも受けのよいダイエットに効くことにすればよいだろう。一時的に普段は『腐った豆』に見向きもしない善良な大阪の婦女がこれを購入する結果、『豆を腐らせているやつら』は増産に踏み切り、その設備投資が終わったころに全てのダイエット法の隠された真理『楽して痩せる方法はない』により『腐った豆』ブームは終わる。過剰設備を抱えた『豆を腐れせているやつら』は軒並倒産し、『腐った豆』はこの世からなくならないまでも、痩せられなかった大阪のオバチャンの伝説的な怒りに触れて大阪からは消えるだろう。彼は日本テレワークに指示を出した。『なにがあってもとにかく納豆がダイエットに効果があるというトピックを。それも可及的速やかに (原文は大阪方言)』。日本テレワークのスタッフは『腐った豆』ではなく『納豆』と呼んだ彼らしからぬ指示にただならぬ気配も感じたが、東京を本拠とする彼らは彼の『腐った豆』発言への反発もあり、とにかく『食べてヤセる!!!食材Xの新事実』と題したトピックをヤケクソで製作した」

...いやあ、法螺って吹いてて疲れるな。この後、醗酵食品の「好き嫌い」はしかたない、だけど大阪人の納豆ぎらいも単なる個人的な醗酵食品への好き嫌いに過ぎないのに連中がどうして納豆を腐った豆とまで言って嫌うのかという考察に至ろうかと思っていたのですが、それはまた後日。

北大路公子の吹きっぷりはやはりただものではない。


作成: 2007-01-24 17:42:47.0更新: 2007-01-24 21:25:56.0
http://museo-anonimo.jp/nanban/?id=323,http://museo-anonimo.jp/nanban/tr/323