アラビックヤマト糊は無敵である

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妻の嫁入り道具の一つに SONY のミニコンポ MHC-P707 というものがあった。かれこれ購入から15年になりなんとするモノで、妻にとっては MD に対応していない、などそれなりに不満もあったようなのだが、妻の書斎でそれなりに働いていた。ところが嫁にきた頃から CD プレイヤーの調子が悪く、CDがロードできたりできなかったりで、近頃ではローディング中にCDプレイヤーをどつく、というかなり原始的かつ乱暴な方法で使用していた。電器製品をぶったたきながら使用すると言うのは、近頃では見られない昭和の景色である。

当然、叩きかたにはそれなりの極意と言うものがあって、プレイヤーのクローズボタンを押してからたたくまでのタイミング、回数、角度および強さが微妙であったのだが、近頃ではいかなる極意をもってもいうことをきかなくなってきた。

いいかげん極意を開発するのも面倒になってきたので、これまた10年もののポータルCDプレイヤー、Panasonic SL-S150 を接続して使おうと思ったのだが、そこで魔が射してついCDプレイヤーを分解してしまった。

子供のから幾多の時計や電器製品を分解してきた。最初のうちはまともに動いていた時計が再組み立て後にはなぜか動作しなかったり (壊したとも言う)、はでな火花とともに停電を起こしたり (小学1年生のとき、切れた蛍光灯の修理を試みたときだった。感電して椅子からころげ落ちて腰をしたたかに打った上に母に叱られた。これで懲りなかったのはえらいと思う)、さまざまな経験をつんだ結果、小学校高学年では分解したものを分解前の状態まで復旧することができるようになった。それどころか、いつのころからか壊れたものを修理することまでできるようになったのである。ヒトは成長するものだ。

さて、件のCDプレイヤーであるが、CDをロードした後、CDをクランプすることができずにいることが判明した。当初は経年変化により機械系の摩擦が大きくなったことが原因と判断し、CRC-556 による摩擦軽減をはかったのだがこれが大間違いであった。ひさしぶりに - そう、三十数年ぶりに - 分解前より状態が悪化すると言う事態に見まわれた。

よくよく見ると、クランプ動作系にゴム紐で連結されたプーリーがある。いうまでもなく、摩擦を軽減するどころか、十分な摩擦がなくてはいけない部分である。まあ、ついてしまった油は懸命に拭き取るとして、そもそもこのゴム紐が緩んできたところに不調の原因がありそうだ。したがって、このプーリー系をなんとかする必要がある。一番いいのはゴム紐の交換だが、この交換が可能なレベルまで分解すると、三十数年ぶりに元通りに組み立てられなくなるという可能性が予見された。そうなるとゴムはもとのままでプーリー系の摩擦をふやすしかない。

ここで、やっと表題のアラビックヤマト糊の登場である。試みにゴム紐にスティックタイプのアラビックヤマト糊を塗布してみたところ直った。正直いって、あまり期待していなかっただけに試みた本人が驚いた。アラビックヤマト糊はすばらしい。アラビックヤマト糊は無敵だ。アラビックヤマト糊よありがとう。

(それはそうとして、アラビックヤマト糊による摩擦増加効果がどのていど長持ちするのか、興味が持たれる。)


作成: 2005-10-29 22:59:33.0更新: 2006-07-30 13:45:33.0
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