机上戦線物語

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午前中に妻の書斎の妻の机の上を片付けた。片付けを手伝ったのではなく、片付けた。

状況は芳しくなかった。机上は書類、文具、書籍が層をなしており、地表は理論上その存在が予想されるのみであった (後に靴下、食品なども層を形成していたことが明かとなる)。妻ならずとも、その状況を見るだけで戦意を喪失するのは無理もない。ましてやその状況をつくり出した本人であるだけになおさらであろう。やはり、片付けと言うものはそういった物品を冷酷非情に廃棄する勇気が必要であり、本人よりも他人の方が決断しやすく、片付くもののなのだ。

状況をつぶさに観察するに、机大平原 (理論上。実体は机山塊) の北方は積層がやや薄い。そこで、北方に橋頭堡を築き、南方へ侵攻していくことにした。補助部隊である妻は、機を見て南方より上陸、机山塊中央高原部を挟撃する作戦である。

上陸作戦は難しい。ようやく地表を発掘しても、周囲の山塊が崩落して来る。もはや撤退しかありえないか、と思ったそのとき、ようやく安全な地表が出現した。

橋頭堡を築いてからはすべて順調に進んだ。もっとも、南北挟撃の作戦はあきらめ、妻には発掘されたメモの要/不要判定に専従させた。なにしろ "7:20 X2" などという暗号化されたメモが出てくるのだ (本人にもわからなくなっているのではないか、と思ったがちゃんと解読していた)。作戦開始から二時間ほどで山塊は一掃され、机上には平和な大平原がひろがっている。

それから4時間。造山運動が再開したようだ。


作成: 2005-10-30 14:57:50.0更新: 2006-07-30 13:43:16.0
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