2004年03月31日 «Wed»

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ガードレールで歩道と車道が分けられた自動車の交通量の多い道路で、この春から小学校に通う6歳の子供が親に手をひかれて歩いていました。子供のこととて、なにか面白そうなものを見つけ、親の手を振り払い、突然ガードレールの切れ目から車道に飛び出し、車と衝突、頭蓋骨折で死んでしまいました。事故を起こした車は、制限速度よりスピードを出し、車内の装飾で前方が見えにくくなっていました。さて、両者の過失相殺はどうなるでしょう。

...たぶん 10対0 で自動車側の一方的な過失と見なされるかな。このケースなら。たしかに交通量の多い道路なんだから親の監督責任というのもちと問われるかもしれないが。

別にこのような事故を起こしたわけではなく、例の六本木ヒルズの自動回転ドア事故の過失はいずこにありや、と考えているうちに、自動車事故だとすればこういうケースかな、と思ったわけだ。制限速度違反 (ドアメーカーの推奨速度より高速に設定されていた。) とか、視界が狭められていた (センサーの検知範囲が標準よりも狭かった) などの話が伝わらなかった当初は、投身自殺も同然の男児の飛び込みでもらい事故とは、森ビルも気の毒なことよ、などと思っていたのだが。

それにしても、交通事故のケースで、運転者側が制限スピードを守り、視界を確保して十分注意していたにも関わらず事故が起きていたらどうなるのだろう。たとえば、自殺志願者にガードレールをくぐって避けようもないヘッドスライディングをかまされたなんて極端なケースでも賠償責任はあるんだろうか。いや、自殺志願者だと話がややこしくなる。当たり屋に... いや、これはこの場合ものすごく不謹慎だ。とにかく避けようもないヘッドスライディングをかまされた場合、いったいどうなるんだろうか。自動車事故の場合には「動いている車自体が過失」なんだそうだから、停車中の車に被害者がヘッドスライディングしてきた場合を除き、過失は存在することになるの。ただし、自動車の直前直後の横断 (直線飛び出し) は歩行者の過失責任を増す要素だそうだ。ちなみに、歩行者対自動車の事故で、自動車の過失割合が 30% 程度になる事例として、「歩行者が赤信号、自動車が青信号の横断中」というのがある。

自動回転ドアの場合「回転しているドアそのものが過失」であるのかなぁ。普通の生活でも、ドアってのはさまざまな事故の原因で (家のドアでも人体の一部をはさんだり、足の小指をぶつけたりなど、傷害を受けることがある)、一応若干の危険の認識はあってしかるべきだから、「回転しているドアそのものが過失」というのは激しく違和感があるなぁ。それともかなりの重量のものをぶん回しているわけだから、やはり「回転しているドアそのものが過失」ともいえるかな。まぁ、この点は保留しておいても、いろいろとセンサーや回転速度あたりに大きな過失があったことは間違いなさそうですね。これと直前飛び出しの過失を相殺したあたりで賠償はけりがつくのでしょうか。

ところで、冒頭の事故のケースで「直前飛び出し」が認められればやはり過失割合は 9:1 ぐらいになるのかな。

てなことを書いて、家に帰ってビール飲んでトイレに行った帰りにドアに左足の小指をしたたかにぶつけてひどい目にあいました。この場合、やはり開閉可能なドアそのものが過失に違いないと確信しました。


作成: 2004-03-31 21:15:57.0更新: 2004-03-31 21:15:57.0
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