お茶の間で特別背任

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新聞記事の見出しというものは、字数は限られているし、それなりにインパクトを与えなくてはいけない。したがって時にトンデモない見出しができたりするし、ましてやその一部分だけが目に飛び込んでくると、輪をかけてとんでもなくなることがある。「お茶の間で特別背任」は asahi.com の「NOVA前社長、本格捜査へ お茶の間で特別背任容疑」という記事見出しのそのまた一部だ。倒産した英会話教室NOVA の商品名に「お茶の間留学」というのがあって、その外部委託に関して不正があった疑いで捜査が始まった、とのことだ。

しかし、「お茶の間留学」を知っていても、「お茶の間で特別背任」のインパクトが強すぎて、それはどのような状況か、と考えてしまった。NOVA といえばちゃらんぽらんに豪華な社長室で有名だ。その一部に、「庶民のお茶の間をゴージャスにアレンジしてみました」というやはり色々と勘違いしたお茶の間がしつらえてある。そのお茶の間で謀議をめぐらす数人の男女。そう、そのお茶の間で背任の謀議から実行が行われたのだ。そんな状況だ。

以前、やはりウェブの新聞記事で、「スイカで改札混乱...」という見出しを見て、本当に改札口付近で大量のスイカが割れるか何かして混乱したのかと思ったことがある。おそらく首都圏の住民なら「スイカ」「改札」の二つのキーワードでスイカとはJR東日本の非接触型乗車カードを指すことが分かったのだろうが、非接触型乗車カードどころか自動改札さえない富山県の一市民はどんな愉快な事件・事故が起きたのか、と思ってしまったわけだ。スイカは首都圏では広く認知されているだろうが、全国ニュースにするならせめて Suica と書くべきだ。

スイカのときには首都圏のローカル記者の蛙よ、全国の海を知れ、と不快に思ったが今回の見出しは素晴らしい。あえて「お茶の間」にかぎ括弧などをつけていないところがよい。単に字数の問題だったのかもしれないが、おそらく記事製作者自身が「ぷっ」とか吹き出しつつ見出しにしたのではないだろうか。


作成: 2008-02-11 10:49:56.0更新: 2008-02-11 10:49:56.0
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