子守歌

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昨日の三時半ごろ子供が生まれ、今日は新米パパとして最初の試練に立たされた。ホームドクターの推薦してくれた産婦人科は女医が自らの希望を実現させたクリニックで、原則として母子同室、必要に応じて新生児室に赤ん坊を預けるシステムだ。夜 8:00すぎ、まず赤ん坊が小児科検診のために新生児室へ。次に妻がシャワーを浴びに出て行った。帰りがこの逆順、妻・赤ん坊の順ならよかったのだが、赤ん坊が先になった。

この時点で赤ん坊はうぎょうぎょ大泣き。連れてきてくれた助産婦さんは「奥さんが戻ってきたらお乳をあげてくださいね」とだけ言い置いてくれた。赤ん坊が空腹との判断らしいが、室内に粉ミルクはないし、現時点ではまだそれをちゃんと作る技術もないし、当然なながら乳もでない。父打つ手なし。

やむを得ずなんとか泣き止んでもらおうと思ったのだが、彼との初対面からまだ30時間で信頼関係にはあまり自身がない。ちなみに彼女ではなく彼だ。さらに、じっくり話をしても聞き分けてもらえる可能性は希薄だ。そこで、ゆすったり軽く背中をたたいたりしながら子守歌を歌ってみた。

ねんねんころりよ おころりよ 坊やはよいこだ ねんねしな...

ところで、私は音痴である。そんな私の歌を聞いたら、ただでさえ火がついたように泣いているのに、さらに油を注ぐがごとき事態なることを懸念した。しかし、効いた。私の子守歌は機能したようだ。なお、「心の旅」(サイレントバージョン)と「岬めぐり」はあまり効かないことも判明した。そんなわけで、30分に及ぶ子守歌リフレインのリサイタル。

どうか、「子守歌がなにか恐ろしい呪歌のように聞こえたので恐怖のあまり沈黙した」「実はあまりの下手さに気絶していた」のでありませんように。それから、最初に聞いた歌がこれで赤ん坊は私のような音痴に育ったりしないのでしょうか。不安です。


作成: 2009-05-12 22:14:57.0更新: 2009-05-12 22:14:57.0
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