シンナーを買いに

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つくづく荒物屋(ホームセンター)の商品である。

小学校のころ、自宅でなんらかの理科実験をするためにアルコールランプを使用したことがあった。そのために燃料用アルコール、すなわちメタノールが必要なわけだが、メタノールすなわち「メチル」アルコールは目が散るほど危ない「劇物」であるので、成人の著名捺印が必要であった。父と薬局に買いに行った記憶がある。

職場の物理環境整備等をしていて、古い床用配線モールをはがしたら古い両面テープの粘着剤がでろでろに溶けてとびちり、悲惨な状況になった。こうなると中性洗剤ぐらいでは歯が立たない。シンナーの出番である。そしてシンナーもメタノールと同じ取扱いがなされるべき物質と思い、薬局へ買いに行ったのだが、量販チェーン 2系列を訪ねて取扱いのないことがわかった。そのうち1店では薬剤師さんから「劇物取扱い免許のない薬局ってなんだ、と私も思っています」という思わぬ内情暴露まであったのだ。とはいえ、「シンナー」を薬局に買いに行った私もそれなりに頓珍漢ではあったのだ。

もし、「トルエン」または「キシレン」を求めたのであれば、両方ともメタノール同様「劇物」であるので、薬局に印鑑と身分証明書をもって買い物にでかけたのは正解であった。ところが、「シンナー」を求めるならば、向かうべきは荒物屋であって薬局ではない。トルエン混合物である「シンナー」すなわち「うすめ液」はどうしたものか劇物ではないのだ。どうしてシンナーを薬局に買いにいこうとしたのだろう。

やはり幼い頃の記憶に、清掃用のシンナーを母が薬局で買っていた記憶がある。もしかすると、あれはトルエンだったのだろうか。ちなみに母の実家は 薬局だったので、一般と異なり、トルエンをシンナーとして使用する習慣を身につけていた可能性もある。このあたりがシンナーを買いに薬局へ行く、という行動につながったのかもしれない。


作成: 2010-08-19 16:52:17.0更新: 2010-08-19 16:52:17.0
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