車春遠からじ

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球春は来たが、車春は少し遠ざかってしまった。「冬来りなば春遠からじ」の「遠からじ」ではやや遠すぎるかもしれないが、元々予定されていた 3月13日の開幕戦が延期になって27日からオーストラリア・メルボルングランプリになってしまった。ちなみにもとの開幕戦はバーレーンである。

ここのところ、カダフィ大佐のおかげでリビア情勢の報道にかき消されているのか、バーレーン情勢はそれほど憂慮するものではなくなりつつあるように思える。もしかすると、アラブ的な「部族長と部族民のよくあるいざこざの大きいバージョン」だったのではないだろうか。バーレーンの主催者 (皇太子なんだそうだ) は延期したグランプリの開催時期について言及し始めたそうだ。

それはともかく、今年のメカ的な楽しみは「空力的可変部品の導入」だ。3周目以降の追い越し時に限ってリアウィングの空力特性を買えることができるんだそうだ。ウィングの仰角を変えるのか、航空機の翼のようにスラットやフラップ・補助翼を動かすのかはいまのところよくわからない。おそらくテクニカル・レギュレーションには何を変えていいのか書いてあるんだろうけど。

それにしても、このシステムはうまく作らないととんでもないことになる。可変部分が壊れて、ダウンフォースが増すならバランスが悪くなってコース上でのトラブルだけですむのだろうが、損壊によりダウンフォースが減ってしまうと、へたすりゃ空飛ぶ F1 マシンのできあがりだ。空を飛んだ F1 マシンが観客席に突っ込んで死者を出した自己は少なくとも一件あったはずだ。「壊れても飛ばない」ように設計することが求められているんだろうな。ジェット旅客機の離陸速度が時速 250〜300km だ。コースによってはこのくらいの速度で走ることがある。

リスクを覚悟した身内同士の事故ならまだしも、一般的な観客は空飛ぶ F1 マシンが突っ込んでくることは想定しないだろう。それとも、野球観戦時のファールボールのように、常識としてそのリスクは甘受すべきことになっているのかな。

ちなみに「車春」に引用符つけて Google 検索すると、15,200件ヒットするのだが、F1 開幕をさしているのは最初の10件中では1件だけだった。


作成: 2011-03-03 12:14:15.0更新: 2011-03-03 12:14:15.0
http://museo-anonimo.jp/nanban/?id=980,http://museo-anonimo.jp/nanban/tr/980